原田コラム

2007/11/09

BHPビリトン、リオ・ティントに買収提案

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

ダイヤモンドの原石

大きなニュースが入ってきました。
本日の日経新聞に「BHPビリトン、リオ・ティントに買収提案」の記事が載りました。

以下、日経新聞原文

英豪資源最大手BHPビリトンは8日、英豪資源大手リオ・ティントに対し、買収を提案したことを明らかにした。実現すれば鉄鉱石や銅、ウランなど資源・エネルギー分野で群を抜いた世界的な巨大企業が誕生する。リオは同日、申し入れを拒否すると発表した。

両社によると、今回の提案にはリオ株式1株をBHP株式3株に交換する内容が含まれているという。豪メディアは買収総額は1200億ドル(約13兆6000億円)を超えると報じた。

BHPはリオに対して申し入れ内容の協議を求めているが、リオはTOB(株式公開買い付け)手続き中のカナダのアルミ大手アルキャンの買収作業を優先したいとしている。

両者は、一つ前のブログで説明しましたが、ダイヤモンド鉱山の大手でもあります。
もしこれが実現するとDTC(De Beers)、ロシアについで大きな勢力になります。
アンゴラを加えれば、世界は4つのグループがダイヤモンドの原石供給の殆どを押さえるということになります。
DTC(De Beers)の独占が崩壊して、6~7のグループが形成されて、また集約に向かっています。
世界は以前のようなカルテルの出現を許さないので、より力の拮抗している勢力間の競争が本来の稀少性を更に炙りだすでしょう。
これからは更に品質の高いものと低いものとの価格差が広がっていくと思います。
品質の大きな要素は、美しさとサイズです。