原田コラム

2013/10/07

コレクターピース

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

Mandarin Garnet 100cts

ガーネットには魅力的な色の宝石が多く私の好きな宝石の一つです。
赤紫のロードライトガーネット、分散光の強いデマントイドガーネット、緑の鮮やかなツァボライト等がありますが、鮮やかなオレンジのマンダリンガーネットもその一つです。
1992年にナミビアから産出したオレンジ色のガーネットはマンダリンガーネット(ミカン色のガーネット)のトレードネームで市場に出てきました。
その後ナミビアからの産出がなくなり代ってナイジェリア産が登場しました。
ナミビア産は彩度の高い濃いオレンジ色が特徴ですが、透明度はナイジェリア産が優れています。
9月の香港ショーに私の友人が非常に珍しいサイズのナイジェリア産マンダリンガーネットを持って来ていました。
その大きさは100カラットを超えた大粒です。
もちろんジェムクオリティです。
装身具には大きすぎます。
いわゆるコレクターピースと言うものです。
又は博物館級と言う言葉も相応しいでしょう。
身につけられるか否かは別として宝石は大きいほど美しいのは変わりありません。
こういう大きさの宝石は手で持って楽しみます。
ずっしと重量感を感じながら指を動かして色々な角度から眺めます。
「所有する」と言う目的で購入する宝石もあります。

Mandarin Garnet 100cts on finger