原田コラム

2013/03/14

101.73cts D FLAWLESS TypeⅡaオークションに現る

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

101.73cts D FLAWLESS TypeⅡa

5月15日に行われるクリスティーズ ジュネーブのオークションに101.73cts D FLAWLESS TypeⅡaのペアーシェイプダイヤモンドが出品されます。
クリスティーズの発表によるとカラーレスダイヤモンドとしてオークション史上世界最大のダイヤモンドとの事です。
画像から分かるように縦横比が約1.60:1とDrop-shapeとしてバランスが良く、輪郭の膨らみも自然で多くの人に好まれる姿かたちです。

101.73cts D FLAWLESS TypeⅡa rough to polish

原石はボツワナのJWANENG鉱山から産出し重量が236カラットで、研磨に21ヶ月要したそうです。
JWANENG鉱山はデビアスとボツワナ政府の合弁会社Debswana所有のデビアスにとって最も重要な鉱山の一つです。
JWANENG鉱山はツワナ語”a place of small stones”(小さな石の場所)と言う意味ですが、名前と実際は異なるようです。

クリスティーズのサイトに用意された全体像が分かる動画を見るとガードルが均一でないことから100カラットを切らないよう職人が苦労して研磨したのが分かります。

落札の見積価格は問い合わせのみに応じるようですが、クリスティーズの過去の実績表を見ると20億円を上回るかもしれません。
何れにしても落札されればオークションレコードの更新になるでしょう。

Top 5 Colorless Diamond sold at Christie's Auction