原田コラム

2011/09/07

誕生 デージーシリーズ

〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。

 

お知らせが遅くなりましたが、宝石ドットコムの逸品シリーズ更新しました。
今回は、遊び心がある可愛らしいジュエリーです。
それぞれのリングの詳細については毎月個別にご紹介しますので楽しみにしてください。
デージーシリーズ

カラーストーンの花芯、ダイヤモンドの花びら。可憐で清楚な一輪のリング。
「ユリオプスデイジー」という花をご存知ですか?華やかさはないのですが、シンプルで可憐で、見ているだけで楽しくなる花です。このユリオプスデイジーがそよ風で揺れる様をイメージしたのが、新しく誕生したデイジーシリーズです。
本来、わたしがバイイングする石は、ジュエリーに仕立てたときメインストンになるような、大粒がメインです。ところが、ときどき買い付けの現場では、「本来は扱わないサイズだけれども、あまりにも美しい」と思える、中粒の宝石に出会うことがあります。
宝石は唯一無二、本当に美しいものは稀少ですから、出会ったときが買い時です。とはいえ、こうして手元に集まった格別に美しい中粒のカラーストンを、どんなジュエリーに仕立てたらよいだろうか。これは非常に悩みました。
ヨーロッパのジュエリーは、メインストンになるような宝石は、基本的には3ct以上です。中粒の石を無理にメインストンリングにすると、とても貧相な仕上がりになります。その代表がテーパーバケットとメレーダイヤで取り巻いた小粒のメインストンリングです。
それではいったいどうやって、このサイズの色石を活かしたらよいだろうと考えた末、同程度のサイズのダイヤモンドを思い切りよく使って、花のジュエリーにしようという発想が生まれました。・・・