〜ジュエリーコンシェルジュ原田の宝石コラム〜
宝石の価値判定の最前線で働いてきたジュエリーコンシェルジュ原田が
世界のジュエリー業界の動向についてご紹介いたします。
Christie’sに引き続き、昨日Sotheby’s New Yorkのオークションが行われました。
落札総額$49,103,588（約42億円）と前評判どおりの結果となりました。
高額の落札を中心に気になったロットをご紹介します。
○Diamond Pendant-Necklace by Tiffany & Co.
Diamond: Octagon-shape Step-cut 27.19cts
D Internally Flawless Type2a EX EX
Size:19.83×15.28×10.10mm
Estimate:$3,200,000-$3,800,000
落札価格：$3,666,500（約3億1,000万円）
1カラット当たり：約$135,000(約1,100万円）
縦横の寸法のバランスが良く、カットされた大きめなコーナーが特徴的なエメラルドカットのダイヤモンドです。
高めのクラウンに対して小さめなテーブル（56%）、加えて短めなキュレットと66%のトータルデプスがグラマラスなプロポーションを想像させます。
ダイヤモンドの美しさを際立たせるために、殆ど見えない針のようなイーグルクロー（鷲爪）でダイヤモンドを留め、ティファニー社独特の細いケーブルチェーンにぶら下げています。
あたかも胸元にダイヤモンドだけが浮かび上がるようです。
大粒ダイヤモンドを品良く見せる術を心得ています。
このダイヤモンドはティファニーブルーで有名な2006-2007のカタログに掲載されています。
大粒ダイヤモンドが値上がり始めた頃なので、ドル建てでは購入価格を遥かに超えた金額で売却できたかもしれません。
次回に続く。
